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せんだい雑記

日記・備忘録・犬鷲

放射能のこと(震災11日め)

3.11震災

(3月21日)

河北新報の今朝の朝刊に東北大加齢医学研究所の川島隆太教授(DSの脳トレで有名、と言った方が通りが良いと思う。)が書いた「放射能の影響をどうとらえたらよいのか?」というコラムが掲載されていた。報道されている放射線に関する今の数値を僕らはどう受け止めたらいいのか、そういう意味でとても参考になる内容だった。以下、印象に残った箇所の要旨をメモ。

  • 現在の放射能に関する報道は科学的には極めて正しいものである。
  • 専門家は科学者の良心から、絶対に安全とは口が裂けても言えない。放射能の影響には確率的影響というものがあって、放射線を一度でも浴びると何らかの影響が出ると考えなくてはいけないと科学者は考える。だから「恐らく」安全という言葉しか出てこない。
  • 私たちは、普通に暮らしているだけでも、年に2〜3ミリシーベルトという単位の放射線を自然界から被ばくしている。現在の福島原発事故に伴う放射能宮城県の場合は1時間に0.2〜0.3マイクロシーベルトのところが多い。あり得ないことだが、このままの状態が丸一年間続いたとして、被ばくする量は、0.3×24時間×365日=2628マイクロシーベルト、1000マイクロシーベルトが1ミリシーベルトだから2.6ミリシーベルトになる。これは普段自然に浴びている放射線量と同じ。(それに)現在の状態が丸1年続くほど、日本の科学力と技術力は低くない。
  • 外国人たちが大勢、日本からの脱出を試みているが、飛行機で米国や欧州に逃げ帰ると空気の薄い高高度の場所を飛行するため、地上にいるときよりも大量の放射線を浴びる。
  • 現在心配されている放射能はほとんどが服や靴に付いている。自宅に帰り、服や靴を脱ぐと、24時間被ばくし続けることは難しい。
  • この程度の放射能を気にする人は、飛行機に乗るとかえって大量に被ばくするので、船で逃げだすことを科学者として推奨する。(ここらへんは、相当皮肉が混じっているかな…)
  • 確率論で言えば、現在のレベルの放射能を1ヶ月間浴び続けるよりも、たばこを一箱吸う方が寿命を縮める。
  • 茨城や福島でホウレンソウ、牛乳から放射能が検出されたと報道されているが、捨てるのであればぜひ分けていただきたい。これらのホウレンソウをパクパク食べ、牛乳をごくごく飲んでも、私(川島教授のこと)の寿命に影響がないことを知っていますので。



    仙台市の20日現在の放射線量は、0.18マイクロシーベルトだった。これは1時間当たりの量で、測定地点は東北電力本店ビル前である。川島教授のお話からすると決して心配する値ではない。ただ、ホッとしてばかりもいられないという気がする。これはあくまで現在の値に対する心の持ちようだからである。今後、最悪でもこの状態が維持できるという前提での話である。進行中の対応策が一定の効果をあげていることは承知しているが、予断は許さない。それに、余震はまだ続いている。何が起きても不思議ではない。不安なのは、最悪のシナリオを考えるからなのだが、それについては、だれにもわからない。わからないから県外ばかりか、国外へ脱出する人まで出てくる。

    原子力安全・保安院の会見でいつも説明を担当されている方のこと、あの方の顔色が最近土色に変わってきたような気がして心配している。妻などは最初からあんな顔色だったと言うのだが、僕の印象では、最近になって土色が酷くなってきたように思う。身体的にも心的にも相当のストレスがあるのは想像に難くない。頑張っていただきたい。

    市内のガスの供給が23日から順次復旧のニュース。新潟県からのパイプラインの安全が確認できたことで復旧のめどが付いたとあった。日常が一気に近づいてきた。まずは、病院へ供給…か、そりゃあ当たり前だな。